提供実績10回以上のN.M.様さまにインタビュー 〜精子提供を続けるワケとは〜
皆さん、こんにちは!Ton Bébé運営の鷲﨑です。
今回のTon Bébéブログでは、実際の精子提供ドナーでいらっしゃるN.M.さまにお話を伺いました!
精子提供を始められたきっかけから、気をつけるべきポイント、今後の日本の不妊治療に期待することなどをお聞きしました。是非ご覧ください!
【ドナー情報】
名前: N.M.
年齢: 39 歳
血液型: A 型
身長/体重: 175 cm / 70 kg
提供実績: 19回 (2021/3/14時点)
プロフィール: https://www.tonbebe.jp/donor/1083
こちら、今回インタビューを受けて頂いたN.M.様です!
そして、今回この記事とインタビューを担当させていただきました鷲﨑です!
✔︎ 本日はインタビューを快くお受けいただきまして、誠にありがとうございます!早速ですが、N.M.様が精子提供を始められたきっかけについてお聞かせください。
インターネット上の記事で精子提供について昨年2020年8月くらいに知って、大変興味を持ちました。
僕自身は子どもが3人おりまして、子どもがとても好きなので、協力できたらいいなと思ったことが精子提供を始めたきっかけです。
また、コロナの影響で仕事がオンライン体制に変わったため、自由な時間が増えたのも理由の一つです。
Ton Bébéさんは検索エンジンで調べたときに上位に出てきました。昨年2020年9月にドナー登録しましたが、本格的にドナー活動を始めたのは今年2021年1月からです。
まず、どのような人達がドナーになっているのかを調べてみると、自分に自信のあるエリートな人達ばかりが目立っていました。例えば医学部や難関大学の学生さん、医者、一部上場企業のサラリーマン、経営者などです。
そのような状況から、Ton Bébéさんでは、ドナーの学歴やキャリアを気にされているドニーさんが多いのではないかと考えました。
僕の職業は大学教員(准教授)ですが、Ton Bébéさんのドナーの中ではかなりレアな存在のようですので、アカデミックな背景を持つドナーの遺伝子を求めているドニーさんのニーズに対して、僕がいてもいいのかなと思っています。
実際にご連絡いただいた方の中にも、研究者としてのキャリアを求めている方がいらっしゃいました。
また、色々リサーチしている中で、多額の謝礼を求めて提供しているドナーがいらっしゃいましたが、僕の場合は特にお金を求めて活動をしているわけではないので、あくまでもボランティアとして、やらせていただいております。
✔︎ N.M.様には19回の提供実績がございますが、提供の中で感じられたことにはどのようなものがございますか?
色々なことを感じましたが、まずはドニーさんの「赤ちゃんが欲しい」という気持ちで僕が必要とされているので、それにうまく応えて赤ちゃんができたらいいなというのが一番の感想です。
あとは、現在仕事がとても忙しいこともあり、仕事が趣味の状態になっています。なので、このボランティア活動を趣味として捉えている部分があり、充実している気持ちがあります。
ただ、倫理や法律的リスクから、少し後ろめたい気持ちがあるのも事実です。それらが表裏一体になっているのが現在の心境です。だから、このまま続けてもいいのかなという迷いも正直なところあります。
✔︎ これまでの提供で印象的だったことは何かありますか?
大変ありがたいことに多くの方からご連絡を頂いております。
現在提供させていただいているドニーさんの中にとてもハイスペックなご夫婦がおりまして、そのご夫婦はドナーにもハイスペックなキャリアを求めています。
自分の子どもが遺伝的に優秀であってほしいという気持ちは自然でよく理解できますし、そのように考える方が多いのだなと思いました。やはり、私自身の子供にもそのようにあってほしいと思います。
一方で、元気であればそれだけでよいという方も多くいらっしゃいます。
大体半々くらいの割合です。あとは絶対ぱっちり二重がいいという方が多いですね。
また、FTMのご夫婦の依頼もあって、そのような方達の多くが、こういった悩みをお持ちなのだなと感じました。
FTMご夫婦の依頼は、ご主人側から来ることが多いのも印象的でした。
多くの場合は奥様の方から連絡が来るので、何か心理的な違いがあるのかなと単純に興味を持ちました。
他にも選択的シングルマザーを希望されているドニーさんもいらっしゃいます。
世の中にはいろんな背景の人達が、不妊に関してお悩みをお持ちだということを知ることができました。
✔︎ ドニー様とのやり取りで気を付けていることは何かございますか?
できるだけ不安を与えないようにすることです。
個人情報をどのようにしてやり取りするかという点に特に気を遣っています。
僕自身が大学教員であることから個人情報を公表し難い立場ですし、ドニーさんにも積極的に関わってほしいという方や精子提供のみしてほしい方など様々な考えをお持ちの方がいらっしゃるので、そのニーズに合わせて個人情報のやり取りを決めることが大切だと思います。
また、個人情報を交換するのであれば、お互いに行うことが信頼関係を築く基本だと思います。
あとは、社会人同士の場合、時間の都合を合わせるのが難しいので、仕事上都合がつきやすい僕の方がスケジュールを調整するようにしています。
✔︎ これから提供をされる方/受ける方が注意すべきポイントはありますか?
僕自身はドナーなので、他のドナーがどのような方達か分かりませんが、ドニーさんから間接的に聞いた話として、経歴・学歴などで嘘をついているドナーも一部にいるようです。
ドニーさんはドナーから納得いくまで話を聞いて、証明できるものを確認して頂くのが良いと思います。
あとは、やりとりの途中で連絡が途切れてしまう方がおりますが、スケジュールを組んだ後に連絡がとれなくなってしまうととても困ります。
意志が変わって辞められるのは仕方がないことですので、遠慮せず連絡して頂けると助かります。メールでは断りずらいという方もいらっしゃると思いますので、Ton Bébéさんにもサイト上でお断りボタンのような機能を作っていただけると、ドナー側もドニー側もより利用しやすくなるのではないかと思います。
✔︎ 今後の日本における不妊治療の問題についてのご意見や展望はどのようなものを期待されていますか?
ドニーさんから不妊治療は、とてもお金がかかるという話をよく聞きます。
政府も不妊治療の補助を考えているし、充実させようとはしているようですが、不妊治療の負担を社会がもっと軽減しなければならないと強く思います。
そうすれば、このような活動も縮小していくのではないかと思います。
また、現在コロナ禍のために世界的に経済が打撃を受けておりますが、我が国の経済の根本的な問題として、やはり少子化による人口減少が一番に挙げられます。
本来夫婦であれば、夫の精子で子供を産むのが当たり前の話なので、少子化対策といった意味合いでも、不妊治療の補助をもっと充実させるべきだと考えます。
加えて、子育て支援ももっと充実させてほしいと思います。
最近、児童手当の所得制限がさらに厳しくなる児童手当関連法改正案が閣議決定されました。
我が家には小さな子どもが3人おり経済的な余裕はあまりありませんが、改正法案が施行されると現在頂いている特別給付さえ貰えなくなります。
これだけ”少子化が問題”と言われている中で、経済問題の根幹は人口減少であるにも関わらず、財政を理由に子育て支援の予算を削減するのは矛盾しており悪手だと思います。
経済対策を考えるのであれば、不妊治療もそうですし、その後の子育てに関しても夫婦・家族の背景・状況を問わない手厚い補助がもっとあってもよいのではないかと強く思います。
N.M.様、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
今後もTon Bébéブログでは精子提供に関する記事を定期的に投稿して参ります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またお会いしましょう!
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